弟子规全文中文日语对照版(2)
奸巧语 秽污词 市井气 切戒之
ずるくて巧みな言葉や、下品な言葉を言ってはならない。
市井のよくない風習は戒めなければならない。
见未真 勿轻言 知未的 勿轻传
状況を未だ飲み込めていない時は、軽々しく意見を言ってはならない。
根拠がないことについて、むやみに人に伝えてはならない。
事非宜 勿轻诺 苟轻诺 进退错
妥当だと思えないことを軽々しく承諾してはならない。
もし軽々しく承諾すれば進むにしろ退くにしろ身動きが取れなくなる。
凡道字 重且舒 勿急疾 勿模糊
話をする時は「はっきり」と「ゆっくり」と話し、
速すぎたりはっきりしない喋り方をしてはならない。
彼说长 此说短 不关己 莫闲管
ある人は話が長く、ある人は話が短い。(人の善し悪しの見極めは難しく)
自分に関わりのないことに、みだりに関わってはならない。
见人善 即思齐 纵去远 以渐跻
人の善い行いを見たら、自分もそうするように心がけること。
その人に自分が遠く及ばないと思っても、少しずつ追いつけるものである。
见人恶 即内省 有则改 无加警
人の悪い行いを見たら、すぐに内省すべきである。
もし自分の中にも悪い要素があれば改め、なければ自分の戒めとすべきである。
唯德学 唯才艺 不如人 当自砺
人として大切なのは道徳や学問であり、才能や技芸である。
もし人に及ばないのであれば、自分を鼓舞して励むべきである。
若衣服 若饮食 不如人 勿生戚
もし衣服や食べているものが人に及ばなくても、
(人として大切なのは徳と修養の深さであるから)憂うことはない。
闻过怒 闻誉乐 损友来 益友却
自分の過失に対して自分で怒ったり、褒められたことを自分で喜んでいると人が聞いたら、
徳のない友人はあなたに近づき、あなたに有益な徳のある友人は離れていくものだ。
闻誉恐 闻过欣 直谅士 渐相亲
人が自分を褒めるのを聴いて不安に思い、欠点を指摘されたら喜んで受け入れる。
そのようにしていると正直で誠実な人は、あなたと親しくなっていくものだ。
无心非 名为错 有心非 名为恶
知らずに過ちを犯すことを「間違い」と言い、
故意に過ちを犯すことを「悪」と言う。
过能改 归于无 倘掩饰 增一辜
過失を認めて改めることができれば、無に帰する(善い人だと見直される)が、
過失を認めずごまかしていれば、過失の上に過失を重ねることになる。
5。泛 爱 众
博愛
凡是人 皆须爱 天同覆 地同载
どのような人であっても、みなお互いに愛し合うこと。
私たちは同じ天の下に、同じ大地の上に生きているからである。
行高者 名自高 人所重 非貌高
徳の高い行いをする人は名声は自然に高まるものである。
人が尊敬するのは品行であって、容貌の良し悪しではない。
才大者 望自大 人所服 非言大
才能豊かな人の名声は自ずから高まるものである。
それは人々が敬服するからであり、自分で吹聴するからではない。
己有能 勿自私 人所能 勿轻訾
自分に才能があっても、私利私欲を貪ってはならない。
人に才能があるとしても、嫉妬や中傷をしてはならない。
勿谄富 勿骄贫 勿厌故 勿喜新
金持ちに媚びへつらってはならない。貧しい人に傲慢な態度をとってはならない。
古い友人に愛想をつかしたり、新しい友人ばかりを好んではならない。
人不闲 勿事搅 人不安 勿话扰
人が忙しいときは、自分の用事があるといっても邪魔をしてはならない。
人の身心が不安定なときは、話しかけて混乱させてはならない。
人有短 切莫揭 人有私 切莫说
人に欠点があっても、誰かに吹聴してはならない。
人に隠し事があるとしても、人に話してはならない。
道人善 即是善 人知之 愈思勉
人の善い行いを褒めることは、善であり美徳である。
なぜなら人がそれを知れば、さらに善い行いに努めるからである。
扬人恶 即是恶 疾之甚 祸且作
人の悪い行いを吹聴することは、悪い行いである。
行き過ぎた憎悪で吹聴すれば、自分に災いをもたらすからである。
善相劝 德皆建 过不规 道两亏
善の行いをお互いに勧めることは、共に徳を建てることである。
もし過失があるのに互いに忠告しないなら、双方に道徳的な欠陥がある。
凡取与 贵分晓 与宜多 取宜少
人から物を受け取るとき、或いは人に物を与えるときはしっかりと区別し、
人に与えるのは多くして、人からもらうのは少しにすること。
将加人 先问己 己不欲 即速已
人に依頼するときは、先ず自分に問うてみて、
自分でもやりたくないと思うことであれば、人に依頼すべきではない。
恩欲报 怨欲忘 报怨短 报恩长
人から受けた恩には報いたいと願い、人の過失に対するわだかまりは忘れようと思う。
怨みごとはすぐに忘れ、人の恩は長く覚えていること。
待婢仆 身贵端 虽贵端 慈而宽
家の使用人に対しては、自分の品行を正すことが大切である。
品行を正した上で、人に対して慈愛と寛容の心を持つこと。
势服人 心不然 理服人 方无言
権威で人を服従させるなら、人は心の中に不満を持つものであり、
道理を説いて人を承服させるなら、人は不満の声を上げないものである。
6.親 仁
仁徳のある人に親しむ
同是人 类不齐 流俗众 仁者希
同じ人であっても仁徳の程度は異なっている。
通俗的な潮流に流れていく人は多くても、仁徳のある人は極めて稀である。
果仁者 人多畏 言不讳 色不媚
本当に仁徳のある人には、人々は心から敬意を表す。
仁徳のある人の言葉は真っ直ぐで、へつらうことがない。
能亲仁 无限好 德日进 过日少
仁徳の高い人と親しくすることはたいへんすばらしい。
仁徳が日に日に身に付き、過ちが少なくなっていくからである。
不亲仁 无限害 小人进 百事坏
仁徳の高い人と親しくしないことは大きな損害である。
小人が機に乗じて近づいてくると、良いことは何もない。
7.余力学文
餘 力 學 文
余力学文(道徳の実践をして余力があれば、六芸など有益な学問を学ぶ)
不力行 但学文 长浮华 成何人
学んだことを実践しないのであれば、
うわべだけの飾りばかりであり、有用な人物になることはできない。
但力行 不学文 任己见 昧理真
努力したとしても学ばなければ、
自分の見解に固執して、道理を理解することはできない。
读书法 有三到 心眼口 信皆要
読書には三つの注意がある。
「心」で記憶し「眼」で見て「口」で読む、すべて必要である。
方读此 勿慕彼 此未终 彼勿起
今この本を読んでいるときに、別の本を思ってはならない。
この本を読み終わっていないのに、別の本を読み始めてはならない。
宽为限 紧用功 工夫到 滞塞通
学習する期間にはゆとりが必要だが、学ぶときは時を惜しんで努力すること。
学問が一定の水準に達すれば、理解できなかったことも解けてくるものである。
心有疑 随札记 就人问 求确义
学習中に疑問が出てきたら、すぐに記録すべきである。
いつでも人に教えを請うことができ、疑問を正確に把握するためである。
房室清 墙壁净 几案洁 笔砚正
部屋の中はきれいに整理し、壁は清潔を保つこと。
机はきれいにしておき、筆や硯などは真っ直ぐに置くこと。
墨磨偏 心不端 字不敬 心先病
墨を磨るときに偏っていれば、心がまっすぐでない。
字がぞんざいであるなら、心が集中していない。
列典籍 有定处 读看毕 还原处
書籍の置き場所は定めておくこと。
読み終わったら、必ず元の場所に戻すこと。
虽有急 卷束齐 有缺坏 就补之
たとえ忙しくても本は整理して置くこと。
もし本が傷んでいれば、すぐに補修すること。
非圣书 屏勿视 蔽聪明 坏心志
聖賢の書でないものは(身心の健康に無益であるから)見ることはない。
人の聡明さを覆い隠し、志を傷つけるからである。
勿自暴 勿自弃 圣与贤 可驯致
自分で自分を損なったり、自分で自分を放棄してはならない。
聖人や賢人もまた、学びによって到達したのである。<注釈>
六芸(りくげい)・・・中国、周代に、士以上の位の者の必修科目とされた六種の技芸。礼(礼儀)、楽(音楽)、射(弓)、書(書道)、御(馬術)、数(数学)。
『弟子規』 参考文献
2011-05-16 | 『弟子規』 日本語訳
当サイトの『弟子規』の意訳は、このテキストを参考に翻訳したものです。
(筆者が2010年に中国の書店で購入したものですが、出版社、出版年月日などは記載されていません。)
『論語』 と 『弟子規』
2011-05-16 | 『弟子規』 日本語訳
『弟子規』の各題目は『論語』の「学而」の一説に含まれています。
≪論語≫学而6
子曰、弟子入則孝、出則弟、謹而信、汎愛衆而親仁、行有余力、則以学文。
<書き下し文>
子曰く、弟子入りては則ち孝、出でては則ち弟、
慎みて信、汎(ひろ)く衆を愛して仁に親しみ、行いて余力あらば、則ち以て文を学ぶ。
<訳>
弟子(学生)は、家にあっては親や兄弟に仕え、外に出ては年長者に仕え、思慮深く行動する。
すべての人を平等に愛し、仁徳のある人に親しんで学び、余力が生じたら学問をする。
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